レモンイエローの色調で、ピチピチとしたガスがグラスの縁に付く。カリンやレモンの果実味豊か。フレッシュでありながら程よい丸みもあり、果実味に加えて樽のニュアンスも感じる。切れのある酸と果実の旨味がグーッと上がってきて、魅力ある味わい。余韻にレモンの皮のほんのりとした苦みあり。
ぶどう品種:ロール(ヴェルメンティーノ)
粘土質石灰土壌と丸い小石土壌の2つの区画、樹齢35年。8月中旬に手摘みし20kgの小型ケースに入れカーヴへ運搬。即圧搾後24時間デブルバージュ実施し、4年樽で野生酵母の働きで自然に発酵、9か月樽熟。亜硫酸無添加。生産量1000本。
【生産者】Mas Zenitude マス・ゼニチュード
モンペリエの北西35km、クリュに認定されたエリアであり、ラングドック地方で最も優れたテロワールのひとつと云われる「テラス・デュ・ラルザック」に11ヘクタールの敷地を有し、うち7.5haにぶどうが植えられております。北にラルザックの高くそびえる石灰岩の断崖、南にマス・ド・ドーマス・ガサックで知られるアニアーヌの丘陵が広がるという、ラングドックでも涼しく、かつぶどうがしっかり熟す理想的なテロワールに位置します。この地で伝統的なぶどう品種を生かしながら、有機・ビオディナミで栽培、ワイン造りを行っております。オーナー醸造家のエリック・ガブリエルソンは、意外にもスウェーデンの元ビジネス弁護士で、2007年にこのワイナリーを取得して以来、ぶどう畑はもちろん、野菜やハーブを栽培する畑においても環境の豊かな生命力を取り戻すことを目標としてきました。その結果、多くの鳥や昆虫、動物が戻ってきています。ワイナリーは、石材採掘によって形造られた岩の窪みに沿って建てられ、岩の一定した冷涼な温度によりワインはとても良好に熟成いたします。また、ポンプを使わずとも重力で果汁を移動できる設計になっております。エリックが行うワイン醸造は、最小限の介入でワインが自然とバランスが取れ、テロワールの特徴も自然と表現されることを目指しております。ぶどう以外のものは加えず、ぶどうの皮に付着する野生酵母で自然に発酵させます。過度の酸化や揮発などがなければ亜硫酸は添加いたしません。そのようにして、果実のアロマが際立ち、酸との完璧なバランスが取れたワインが生まれるのです。ドメーヌが所在するサン・ジャン・ド・フォス村には、陶器を造る窯元が幾つもあります。その為エリックは自身のワイン造りに地元のアンフォラを活用しております。様々な形状の容量の異なるアンフォラを20個程所有しておりますが、ワインのスタイルに合わせて使い分けております。空気を通さないアンフォラ(炻器)は酸化型の黒ぶどうや白ワインに、空気を通すアンフォラ(素焼き)は還元型の品種、カリニャンやシラーの熟成に使用します。マス・ゼニチュードのワインからは、新時代のラングドックが感じとれます。オレンジは、アニス(ウイキョウ)風味が清涼感を、赤はお香の様なスーとする香りが清涼感を与えてくれています。世界は温暖化で困った状況に追いやられていますが、マス・ゼニチュードのワイン造りはそれに対応するひとつの解釈ではないでしょうか。