フレッシュなハーブ感と酸が特徴的かつ、さらに澱からの旨みもしっかりと感じられる白。
ブドウ品種:シュナン・ブラン100%
【Express Winemakers エクスプレス・ワインメーカー】
WA グレート・サザンの地に 2011 年設立された Express Winemakers / エクスプレス・ワインメーカー。
醸造家は Ryan O’Meara / ライアン・オメーラ。
カーティン大学を卒業した彼はオーストラリアのワイナリーで働き始めますが、「レシピ通りに完璧」を求められる、魂のこもっていない工業的なワイン造りに嫌気が差し一度はワイン業界を離れビール会社に就職してしまいます。
そこへ最初の転機が訪れたのは 2008 年。トスカーナで収穫を手伝いながら、自然に寄り添い、人生にワイン造りが溶け込んでいる人々と出会った時でした。ワインへの情熱を取り戻した彼はその後失った時間を取り戻すように精力的にオーストラリアとヨーロッパで醸造家としての経験を重ねていきます(仏/スペイン/ヤラ・ヴァレー)。その中で彼は南オーストラリアで当時勃興していたナチュラルワインに出会い、それまでの経験を”再調整”させられたといいます。
そして 2011 年、冷涼な気候を備えつつ隔離された自然環境に隠されたワイン産地としての高いポテンシャルを彼はグレート・サザンの地に見出し、僅か 6 トンのブドウと共に「Express Winemakers / エクスプレス・ワインメーカー」を立ち上げました。
【栽培醸造】
ライアンが胸に抱く至上命題はブドウが育つ「土地の味わい」を余すところなく醸造家として”express = 表現”すること。現在彼が管理(自社畑およびリース)している畑では有機栽培が実践されています(加えてオーガニックの畑からの買いブドウを使用)。
冷涼な気候の恩恵を存分に受け、花崗岩質の土壌を備えた彼の畑では、灌漑は一切行われずブドウの根が地中深く伸びるように促されます。収量を厳しくコントロールされた高品質なブドウは比較的早いタイミングで全て手摘みされ、人の足によって潰され、土着の野生酵母によって自然に醗酵させます。若く才能に溢れたライアンは伝統的なバスケットプレス、ホールバンチ=全房醗酵や白ブドウのスキン・コンタクト、必要最低限の酸化防止剤使用といったMinimal Intervention(最低限の人的介入)アプローチと、伝統と革新を自身の中に消化した上でのワイン造りを実践。そうして出来上がるのは何とも印象的な「活き活きとした、引き締まるような酸」を備えたクリーンでナチュラルなワインたち。
彼のワインに共通して見られるグレート・サザンの地から表現されるこの特有の酸こそが、程よいボリュームの果実味と旨味を伴い心地よく喉を通る”Drinkability = 飲みやすさ”を彼のワインに与えてくれているのです。